●インフルエンザにかかると
倦怠感、のどの痛み、頭痛、発熱、関節の痛み、咳、の症状から
蓄膿症、中耳炎、気管支炎、喘息、肺炎などにまで
移行することがあります。
かぜやインフルエンザにかからないように
身体の免疫力を高め、免疫力を調節することが大切です。
インフルエンザのウイルスが空気感染により体内に侵入し
発症するまでの期間
潜伏期は、1日〜7日と考えられています。
「邪之所湊、其気必虚」
邪気あつまる所、其の気必ず虚す
という言葉があります。
邪気が集まっている状態では、
正気は、必ず虚している。
病気の邪気が集まって、
病気を発症しやすくなっている状態では、
身体を守る正気の免疫力が必ず虚している。
という意味です。
手軽に用いられる生薬は、
抗菌・抗ウイルス作用があり
清熱解毒作用の
漢方薬を用います。
漢方では、
扶正 去邪(ふせいきょじゃ)
正気を補って、病邪を除くことが基本です。
特に『扶正(ふせい)』:正気を補って病邪の侵入を防ぐ働きである
補気(ほき)、衛気(えき)が大切です。
漢方では、気と血を補い、腎気を補い
病邪から身体を守ることが、カゼやインフルエンザの予防になります。
身体をカゼやインフルエンザの
病邪から身体を守る気を衛気(えき)といいます。
身体全体の皮膚粘膜にバリアーを張って、外から侵入する外邪から
身体を守るのが衛気の働きです。
衛気の作用を持つ生薬では、
黄耆(おおぎ)があげられます。
黄色い花を咲かせるマメ科のキバナオオギが用いられます。
黄耆が最も多く含まれる漢方は
外邪から身体を守る衛気の働きを持っています。
●中国で、
新型インフルエンザの予防に用いる漢方として
大青葉、菊花、金銀花、連翹、桔梗、
・・・・・などが発表されました。
●インフルエンザのウイルスは、
鼻、のど、気管支、肺の粘膜から侵入します。
呼吸器の粘膜が乾燥していると、
侵入しやすくなります。
インフルエンザウイルスは、
熱邪を持っています。
邪熱は、細胞の潤いの陰を消耗し
元気の源である気を損ないます。
失った気陰を素早く回復させることが大切です。
鼻、のど、気管支、肺の粘膜の細胞に潤いを与え、
粘膜を守る津液(しんえき)を作り出し、
免疫を高め、心肺機能を高め、
インフルエンザのウイルスから守ることが大切です。
心肺機能を高め
のど、鼻、気管支、肺の粘膜を守る粘液を作り出す
補気補陰作用がある漢方薬 を用います。